平成20年度メディア科学リサーチセンター年報

目次

1.巻頭言

2.組織と構成員

3.ワークショップ開催報告

4.客員プロジェクト研究活動報告

5.研究報告

 

1.巻頭言

          情報分野のロードマップ

               

               中川聖一(メディア科学リサーチセンター長)

 

 研究助成等の申請書を書くときなど、各種調査機関のロードマップを参考にする場合がある。情報分野でも、NEDOや野村総研が毎年ロードマップを公表している(余談だが、私が技科大に赴任する直前、最後の卒論を指導した嶋本正氏は現・野村総研代表取締役になっている)。どうせ、我々の同僚の研究者・技術者へのインタビューやアンケート結果をまとめたものと思われるが、技術動向を知る上には参考になる。

 我々の情報分野では、ハードウエアは別として、人が評価基準になる分野が多い。中でも音声・画像・言語・知識処理は、人間が日常何気なく行っている行為であるため、人の能力と比較される場合が多く、実用化への大きな障壁となっている。たとえば、音声認識の研究では、最初、各大手メーカーは音節毎に区切って入力する「音声ワープロ」の開発に凌ぎを削ったが、一般の人には受け入れられなかった。その後「単語単位発声ワープロ」「文節単位発声ワープロ」「連続発声ワープロ」と技術開発は進んだが、未だに受け入れられていない。音声は人と人とのコミュニケーション手段であって、機械へのデータ入力手段としては違和感があり、キーボード(タッチキー)に負けている。これは認識精度だけの問題でなく、機械に向かって話しかける習慣がないこと、人に聞かれるのに抵抗があること、人に騒音として迷惑をかけること、等いろんな問題があり、実用化を予想するのは難しい。その点、画像処理や言語処理は、完璧でない技術でも重宝な技術として受け入れられているものがある。典型的なものは「かな漢字変換」「機械翻訳」などで、便利さが優先され、少々の誤りでも許容されている。

 インタフェース分野のロードマップの典型例として、各種センサー付きの「パソコンインタフェース」から各種センサを身につける「ウエラブルインタフェース」へ、現在は、各種センサを環境に埋め込む「ユビキタスインタフェース」へと研究方向は進化しているというのがある。しかし、同時に「セキュリティとプライバシ」の問題も浮上し、将来の技術予想は難しい。あえて予想すれば、ユビキタス環境を取り入れた「コンテキストアウエネス技術」(時間や場所、状況、個性に合った情報提供技術)および従来のAV機器を超える「人に癒しを与えるメディア処理技術」が望まれていると考えている。これを実現するためには、各種のメディア信号処理技術、認識・メータデータ付与等のメディア記号処理技術、これらの理解・統合を図るマルチモーダル対話・意図理解技術など、本リサーチセンターの研究分野の発展が必要であり、皆さんの今後の研究成果に期待したい。

 

2.組織と構成員

 

センター長

    中川聖一 教授

視聴覚コア

    堀川順生 教授(コア代表)

 三浦純 教授

 中内茂樹 教授

    金澤靖 准教授

    村越一支 准教授

 北崎充晃 准教授

    菅谷保之 講師

 力丸裕 客員教授(同志社大学)

 古川茂人 客員准教授(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)

メディア信号処理コア

    章忠 教授(コア代表)

    田所嘉昭 教授

    栗山繁 教授

    三宅哲夫 准教授

 戸田浩 客員准教授(岡山県立大学)

 堀畑聡 客員准教授(日本大学)

情報環境コア

    梅村恭司 教授(コア代表)

    市川周一 准教授

    廣津登志夫 准教授

セマンティックアーカイブコア

    増山繁 教授(コア代表)

    青野雅樹 教授

    秋葉友良 准教授(センター専任)

 伊藤克亘 客員教授(法政大学)

 北岡教英 客員准教授(名古屋大学)

 山本和英 客員准教授(長岡技術科学大学)

 梅村祥之 客員准教授(豊田中央研究所)

e-Learningコア

    新田恒雄 教授(コア代表)

    河合和久 准教授

    吉田祥子 講師

 壇辻正剛 客員教授(京都大学)

 

3.ワークショップ開催報告

1.            第2回ウェーブレット変換およびその応用に関するワークショップ

報告書

プログラム

当日の会場の様子

 

2.            第2回聴覚皮質研究会

報告書

プログラム

当日の会場の様子

 

3.            第3回音声ドキュメント処理ワークショップ

報告書

プログラム

当日の会場の様子

 

4.客員教員プロジェクト活動報告

1.            視聴覚コア

報告書

 

2.            メディア信号処理コア

報告書

 

3.            セマンティックアーカイブコア

報告書

 

4.            e-learningコア

報告書

 

5.研究報告

 

センター各教員の平成20年度の研究・発表文献を報告する。教員の所属は平成20年度(平成20年4月)の所属を記載した。(注:第2工学系=生産システム工学系、第4工学系=情報工学系、第5工学系=物質工学系、第7工学系=知識情報工学系)

 

視聴覚コア

    堀川順生教授, 三浦純教授, 中内茂樹教授, 金澤靖准教授, 村越一支准教授, 北崎充晃准教授, 菅谷保之講師

メディア信号処理コア

    章忠教授・三宅哲夫准教授, 栗山繁教授

情報環境コア

    梅村恭司教授, 市川周一准教授

セマンティックアーカイブコア

    増山繁教授, 中川聖一教授, 青野雅樹教授, 秋葉友良准教授

e-Learningコア

    新田恒雄教授, 河合和久准教授, 吉田祥子講師

 

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